マニラ・マカティ一人歩き

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マニラの交通手段

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ジープニー編                          歌と踊りの楽園 マニラ・マカティで暮らす

自家用車又はタクシーを使われている方にはあまり馴染みはないと思いますが、乗り方を知っておくと何かと便利です。

 

マニラ、マカティ市内は4ペソで乗れたジープニーの 最低料金が確か2004年の8月に大幅に7.50ペソに値上がりしました。燃料の高騰に伴い 更に値上がりしたものの、現在はペソになっています。シニア市民、身体障害者、学生には2割引が適用されます。子供を膝の上に載せた場合は一人分払えばいいので、かなり大きくなった子供でも重ね餅状態で座るのを見かけたりします。逆に大きな荷物を座席の横に置いた場合は追加料金を取られます。長距離 乗る場合は距離によって料金が異なります。料金をきいてから払うか、大体の料金を払うとお釣りを戻してくれるか足りないと言ってくれます。ピカピカできれいなジープもボロボロのジープでも同じ料金です。

ジープニーの車体周りに行き先とか経由地とかが書いてあるので行き先を確認して後ろから乗るか、運転席の横の空いている席に座ります。ジープニーは車体が高く天井が低いので体を半分折るようにして乗り込みます。席が空いていないように見えるときでも運転手が『席がまだ空いている』と判断した場合は座席に少しでも隙間があるのを見つけ、とりあえず半掛けに腰を下ろします。途中で降りる人がいて少し空きができれば、少しずつ腰掛ける場所を移動してゆったり座ることも可能です。基本的に運転手は席を目一杯詰めてから発車します。行き先がよく分からないときは行き先の方向を間違えないようにして飛び乗ることもあります。間違えたときはペソ捨てたつもりで他のジープニーに乗り換えます。 間違いに早めに気がついた場合は、料金を払わなくてもいいこともあります。

主要な道路の交差点の中には、Uターン方式で交差するところがあり、一時的に目的地と反対方向に走ることもありますので慌てない様にしましょう。

盛り場等で現地の人にしつこく付きまとわれた場合など、特に必要がなくてもジープニーに飛び乗るとほとんどジープニーの中までは追いかけてきません。しばらく離れたところで降りれば安全です。

 

ジープニーの止め方

ジープニーに乗るときには手を上げればほとんどどこでも止めてくれます。降りたいところに着いたら『パラー』、『パパラー』又は『パラホー』等と言って止めます。運転手まで遠くて聞こえない場合がありますが、他の人が降りる本人に代わって言ってくれることもあります。もしなかなか止めてくれないときは、ジープ ニーの天井が 鉄板、ベニヤ等の音が出る材質の場合、手の甲でトントンとたたくと運転手が気づきます。天井が柔らかい素材で音が出ないときは、1ペソコインで天井の金属パイプでできた手すりをカーンとたたくと間違いなく止めてくれます。

 

料金の渡し方

料金は乗ってから下りるまでの間に支払います。あまり急いで渡す必要はありません。初めてジープニーに乗る方はできるだけおつりの無いように渡すのがよいと思います。20ペソ紙幣で払ったりすると、どこまで乗って何人分とか説明が必要になります。 お釣りが手元にない場合は、お釣りができるまで待たされることもあります。後から忘れずにお釣りを渡してくれる場合と、そのまま渡してくれない場合がありますが、運転手によります。支払うときはお金を手に持って運転手に向かって空中に差し出すようにして『バヤッド』というと前に座っている 誰かが手渡しで運転手に渡してくれます。運転手は肩越しに後ろに手を出してきますので、掌に乗車料を乗せます。おつりも同じルートで帰ってきます。 従って、真ん中より前の方に座った場合は料金の手渡しに参加する事となります。ジープの運転席上部、フロントガラスの真上には大きな鏡が張られていて、後部座席が見渡せるようになっています。運転手は慣れているとはいえ、運転をしながら次から次に渡される料金のお釣りを計算して、ゆっくり運転席の後ろに座っている人に渡すのですから、私などはすごいなと思ってしまいます。 交通量の多いジープの発着所では、券売所でチケットを買ってから乗るようになっているところもあります。

 

FXタクシー 編             

FXタクシーはジープ ニーに比べ、走っているルートが限られますが、ほとんどエアコン付きで短い距離ですと10ペソ程で乗れますので比較的便利だと思います。座席は前部座席、中部座席、後部座席と分かれていて、前部座席は運転手一人とお客さん二人、中部座席は四人、後部座席は左右 の座席に、右側二人、左側二人で合計10人のお客を乗せます。中部座席の四人乗りはちょっときついですが慣れてしまえば気にならなくなります。料金の渡し方、車の止め方はジープと同じです。 行き先はジープのように車体には書いてなく、運転手が行き先を書いた小さなカードをフロントガラスの内側から見せたときはまだ空席がある車ですから手を上げて止めます。目が良くないと遠くから行き先の文字まで見極めるのは至難の技なので、FXタクシーを止めてから行き先を確認してもかまいません。 中部座席の左側から降りる場合は、停車している間、追越しの車があると危険なので、運転手が運転席から降りて外側からドアを開けてくれたりします。それまで待って注意して降車します。

 

お客さんを乗せたままガソリンスタンドに.......

ジープニー、FXタクシー、タクシー等全てガソリンがなくなりそうになったり、エンジンがオーバーヒート気味になるとお客を乗せたままガソリンスタンドに入ってしまいます。 お客さんの中に急いでいる人がいても、関係ありません。日本では考えられないことですが、こちらの人は誰も文句を言わずガソリンを入れ終わるまで黙って待っています。

 

ジープの乗り方Q & A

Q ジープの後ろの方に乗り、真ん中から前に誰もいなかった場合、どうやって運転手に料金を渡せばよいか。

A 目的地まで距離があり、すぐにジープから降りない場合は、途中で乗ってくる人が前の席に座ってくるのを待ってから料金を渡す。

A すぐに降りなくてはいけない場合や、誰も途中で乗ってこなかった場合は、もう仕方がありません。前の方まで席を移動して運転手に直接渡します。

 

Q 紙幣で料金を渡したが、しばらく経ってもお釣りを返してくれる気配がない場合はどうしたらよいか。

A 現地の人は『スークリ』と言ってお釣りを催促します。その際、どこから乗って、どこまで行って、いくら渡したとかの詳細をタガログ語で説明しているようです。我々外国人は後ろの方からなかなか大きな声で説明したりするのは億劫でもあり、少し恥ずかしい気もしないでもないので、そのまま降りてしまうことにもなります。したがって、ジープに乗るときはコインか紙幣で もお釣りが返ってこなくても諦めがつくくらいの金額で渡したほうがいいと思います。運転手によっては、本当にお釣りがなくてお釣りができるまで待ってから、忘れた頃に返してくれる人もいますし、お釣りがないことを理由にお釣りを返す気もない運転手もいます。後で腹が立たないようにして、料金を払うのが最もよいと思います。タクシーに乗れば50-70ペソ払うところペソで目的地まで行けるのですから、物は考えようです。

 

Q 後ろから乗ろうとして足を後部ステップに掛けたら、満席で座るところが全く見つからない場合はどうしたら良いか。

A そのまま天井の手すりや乗り口のしっかりしたスチールバーにつかまって走り、途中で降りる人がでたらその場所に座る。これは男性が取る方法で、さすがに女性はしないようです 。

 

Q 突然雨が降り出し、窓から雨が吹き込んできた場合どうするか。

A ジープのサイドウィンドウは、通常は風通しがいいように透明な塩ビの雨除けが細く丸めて上のほうに巻き上げてあり、雨が吹き込んできたら留具を外して下に下ろすようになっています。皆で協力してやっています。